肩関節の痛みとは?

肩関節

肩の痛みはどのようなことが原因なのか?

どういう動きができるといいのか

といったところをイメージしていただければと思います。

肩関節の構造に関してわからない部分がありましたら、

以前のブログを参照してください。

以前のブログ:肩関節とは?①〜構造を理解しよう〜

       肩関節とは?〜動きを理解しよう〜

では、今回のコラムのキーワードは

腱板とフォースカップルです。

腱板って何?筋肉なの?靭帯なの?という疑問を明確にしましょう。

腱板とは何か?

答えは肩関節を取り巻く四つの筋肉のグループの腱から構成される構造体です。

上腕骨頭という腕の骨を肩甲骨の受け皿に保持する機能があります。

<腱板(ローテーターカフ)>

・棘上筋・・・・・外転(二の腕を外に広げる動き)運動に関与

・棘下筋・・・・・外旋(二の腕を外側に捻る動き)運動に関与

・小円筋・・・・・外旋(二の腕を外側に捻る動き)運動に関与

・肩甲下筋・・・・内旋(二の腕を内側に捻る動き)運動に関与

では、これらの筋肉が重要な要因とは何なのかを簡単に説明してみます。

フォースカップルとは

ここで重要なのがフォースカップルです。

フォースカップルとは簡単に言うと、「関節を動かす際に2つ以上の筋肉が連動して動くことによって関節を適切な運動へ促す」ことです。

肩関節には三角筋という大きな筋肉があり、バンザイする動作(肩屈曲)の際には主に活動する筋肉です。

この筋肉だけが働くと、肩屈曲の際に二の腕の骨(上腕骨)が上に引っ張られることにより、肩峰という肩関節の天井にぶつかりやすくなってしまいます。

そこで活躍するのが腱板の中の棘上筋です。

棘上筋により上腕骨は関節に押し付けられ、関節の適合性をよくします。 

その中で、三角筋が活動することによって肩屈曲の際に肩が詰まるなどの症状を防ぎます。

では、肩の関節はなぜ痛みが出てくるのでしょうか。

肩はなぜ痛くなるの?

肩関節で頻発する傷害としては、

①腱板損傷

②インピンジメント症候群(インピンジメントとは「衝突する」や「詰まる」という意味)

です。

これら2つの傷害の原因は類似している部分もあります。

原因としては、

①肩甲骨との連動性

②腱板機能の低下

③第2肩関節の狭小化

④関節の硬さ(関節包)

が多いです。

運動で改善できる部分としては、①腱板機能の低下、②肩甲骨との連動性

と考えています。

①腱板機能低下は

肩関節を適正な位置に修正することが不能となってしまうことにより、

腕を上げる際に肩の部分で詰まり・衝突が生じやすく、

繰り返しストレスが加わると炎症や、

重症になると腱板損傷に繋がっていきます。 

②は以前のブログでも述べさせて頂きました肩甲上腕リズムが影響してきます。

肩甲上腕リズムの破綻に影響を与える要素としては

下の写真のように肩甲骨周りの協調性が考えられます。

肩甲上腕リズムが破綻すると、

以下の写真のようにバンザイ動作になりやすく、

肩がすくみやすくなったりします。 

肩甲骨周りの筋肉の使い方を整えることで、

肩周りの痛みの改善・予防にもつながっていきます。

肩甲骨周りを整える方法も多岐に渡りますが、いくつかご紹介をします。

トレーニング内容の一例

・Cobra

Cobra

目的:

・肩甲骨を寄せることで胸椎(背骨)を伸ばす能力を養う目的。

方法:

①うつ伏せに寝て、つま先を立てます。

②ボールを内腿で挟み、ボールを潰すようにします。

③お腹をパンパンに膨らませた状態にします。

④腕を45°開いた状態で肩甲骨を下げながら寄せます。

⑤目線は地面に向けながら、肩甲骨がよることで背骨が伸び、頭が少し持ち上がるように行います。

※腰回りの負担がない状態で、肩甲骨主体の運動になるように行います。

・Serratus Anterior Push 4Pt 

Serratus Anterior Push 4Pt

目的:

・肩甲骨を安定させるための前鋸筋(ゼンキョキン)の活動を高める目的

・肩甲骨の動きを適正化させる目的  

方法:

①四つ這いでつま先を立てた状態にします。

②手を押しながら背中を丸める。

③踵とお尻を近づける。

まとめ

肩の関節は可動性が大きい分、痛めやすい関節です。

肩関節周囲の動かし方の少しのズレで痛みやすくもなります。

40歳肩・50歳肩だから安静にしておいたら大丈夫

肩が調子悪いのは歳のせいだからと思わず、

肩の動かし方がどのようになっているか?

などを気にしておくと痛めてしまう可能性も低くなります。

肩に痛みが生じた原因を改善することで、再度、方が痛くなることに対しての予防にもなります。

快適な生活を送るためにも、自分の体と向き合ってみましょう。

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